2021-12-08

石垣島、西表島、竹富島にいき、波照間島にいけなかった

一般人が自由にいける日本の東西南北端のなかで、唯一行ったことのなかった場所が最南端の波照間島だった。波照間島は石垣島からのフェリーでのみ到達することのできる島で、関東圏、近畿圏、そして沖縄本島からでもワンホップで出かけることができない。南・北大東島よりもアクセスは悪い島と言えそうだ。会社を辞め、有休消化中の特権とばかりに三泊四日で波照間島を含めた八重山諸島の島々に出かけることにする。

これまで石垣島には2回行ったことがあったが、毎回フェリーは欠航していたり運行未定となっていたりで、実にこれが3度目のチャレンジとなる。2021年11月26日の天候は晴れ、天気予報によれば波は若干高いようだがフェリーは通常通り就航している。このところ話題になっている福徳岡の場から噴出した軽石の問題はあるが、少なくとも石垣島を発着するフェリーの航路には影響していないようだ。

行くきっかけはピーチアビエーションのセールだった。成田空港から石垣空港まで片道2980円。平日の便とはいえ非常に安い。航空券の値段だけなら東京から熱海にいくより安い。もちろんピーチ特有の支払手数料640円がいやらしくもフライトごとに加算されるので実際はもっと高いのだが、それでもJALやANAで石垣島に向かうよりははるかに安いと思い、友人の分と二人併せて計4本を予約した。支払手数料の合計はもう一本フライトを予約できるほどになる。気持ちのいいものじゃない。

国際線ロビーはほぼ無人だった

出発の日、久々にやってきた成田空港は言うまでもなく閑散としている。大半のお店は休業中だし、チェックインカウンターもオープンしているのはごく一部だけだった。お通夜状態そのもので、一年くらい前に成田空港を利用したときからとくに変わることはない。さらにその前、2020年2月ころはまだまだ新型感染症の噂は聞こえていたものの、まだ誰もマスクをつけてないし、フライトも(乗客が減っていたとはいえ)運休することなくたくさん飛んでいた。この2年弱のあいだ、成田空港はこうして静かにごくわずかなビジネス客の往来を見送ってきたのだと思うとやはりはやく国境を越えた観光の規制が解除されてほしいと思わざるをえない。

ピーチのチェックインは出発時刻の90分前。その時刻にぴったりあわせてキオスク端末を操作し、首尾良く友人と横並びの席がアサインされた搭乗券を受け取る。席を隣同士にするためだけでも二人分の座席指定料金がかかるので、これはラッキーだった。このような状況下でも営業していてくれる京成友禅で定番の京成御前をたべた。スタッフが少ないのか、それほど混雑しているわけでもないのに提供までかなり待ったため、ろくに味わうこともなく胃に収める。これならコンビニのおにぎりでもよかったかもしれない。

空席ばかりの飛行機に乗り込む。座席によっては3席をつかって横になれるほど空いていた。石垣島までは3.5時間かかるのでWi-Fiも機内誌もない空間で待つにはこれくらいのほうが楽だ。

到着した石垣島空港は土砂降りだった。前回石垣島にきたときの思い出がよみがえる。あのときもずっと雨と曇りと欠航ばかりの滞在だった。

石垣島

翌朝、雨はやんだが道はぬかるんでいる。レンタカーを借り、友人に運転してもらい島を回る。時たま異常な量の雨が短時間降ったり、またやんだりを繰り返している。ニューカレドニアに行ったときを思い出す天候だ。あの時もこんなふうに雨が降っていた。天候ばかりは仕方ない。

石垣島鍾乳洞と間違えて八重山鍾乳洞というところに行ってしまったが、純然たる地獄で非常に悪質な観光施設だった。読者諸兄は十分に気をつけていただきたい。検索したらやまほど悪評が出てくる。行政もさすがに指導したほうがいいと思うが、かなり長い間放置されているようだ。

西表島

今回初めて行った島だ。マングローブに囲まれたヤマネコの島として知られている。隣接する由布島との間は水牛車によって結ばれており、観光資源になっている。

レンタカーを借りるときにも、レンタカーの車内にも、イリオモテヤマネコを轢かないように最大の注意を払うよう警告するステッカーが貼られている。なんとヤマネコの事故に対応する24時間対応の緊急ダイヤルまで用意されておりその本気さをうかがえる。

竹富島

石垣島からのフェリーは高頻度で運行しており、もっともアクセスの良い離島が竹富島だ。石垣島とセットで観光する人もおおく、島は観光が主要な産業であるため、その景観や雰囲気の維持には他の島々とは比べものにならないほど力が込められている。水牛車による町内観光、清潔に保たれた美しいビーチ、白砂が撒かれた道、赤瓦の民家。日本の京都のように、沖縄の竹富島と言ってもよいくらい「古き良き沖縄」の景観が保たれている。

竹富町のゆるキャラ「ピカリャー」。おなかの模様は老人性肝斑ではなく竹富町の島々になっている

波照間島

私にとって今回最も重要な目的地である波照間島へのアクセスはフェリーしかない。

そしてその石垣島から波照間島へのフェリーは、我々の滞在中ずっと全便欠航だった。二度あることは三度ある。三回目の波照間チャレンジも失敗に終わってしまった。その代わりに西表島や竹富島を存分に回れたので結果的には良かったが、それでも日本の端っこは全て制覇しておきたいという目標は今回も達成できなかった。10000回だめでへとへとになっても10001回目は何か変わるかもしれないので、喘ぎ嘆きながら自分と戦ってみようと思う。

おいしいもの、めずらしいもの

グルメというのは雨が降ろうが台風が来ようがいつでも誰でも楽しめるエンタメの最右翼だ。石垣島にはおいしいものも珍しいものもたくさんある。 ところでこの「おいしいこと」と「めずらしいこと」は必ずしも両立しないことを痛感した。珍しさだけを達成していたと個人的に感じた料理や食材もあった。それがどれなのかについては言及しないけど、私はとくに好き嫌いはないが、今回ちょっとキツいなと思ったものがなくはない。

石垣牛の特上カルビとトモサンカク。なんとヒトサラ3500円

味処 岩の八重山そば。沖縄に来たなと実感するメニュー

豆腐の比嘉で食べたゆし豆腐。もうすこし大きいサイズでもよかった

てびち。実は初めて食べた。見た目は独特だがやさしい味わい

ヤギ刺し。左の白いやつはタマ刺し、つまりテスティクル刺しである

新八食堂の野菜ソーキそば。西表島では野菜が高いようでこれも高かった

血や内臓まで入っている一休食堂のヤギ汁。食後数時間は口の中にヤギがしつこく居座る

石垣島水産直売所の海鮮丼。開店前から人が集まる人気店

じごろ 一蓮のラーメン。このとき泥酔していて味はあまり覚えていない。また食べたい

うまいアレとおかわり自由のアレ。おかわり自由なのにS,M,Lサイズがある

空港の売店で買った大きい島豚おにぎり

沖縄の独特な食文化を存分に楽しんだ。特にヤギについては全クリしたと言ってもいいくらいたくさん食べたのでヤギ欲はについては当面のあいだ満たされつづけるだろう。

心残りは波照間島だ。無事渡航できるその日まで頑張っていきていこう。