長い旅行では洗濯をどうしたらいいのか
無印良品のスーツケースを転がしながら世界中をしばらく転々としている。短期の旅行なら洗濯のことを考える必要などないとしても、一週間を超えると大抵は洗濯物という強敵と対峙するときがやってくる。ホテルのランドリーサービスを使ったり街のコインランドリーを使えると楽なものの、いつでもアフォーダブルなランドリーサービスが使えるとも限らない。手近に自由に使える洗濯機がないとき、私は毎日のシャワーで服を洗っている。
Reiというチューブ状のすばらしい旅行向けの洗濯洗剤をドイツ在住の友人から譲ってもらい、これを洗いたいシャツやパンツにデロリと少量ぶっかけて足で衣類を踏みながらシャワーを浴びていれば上がる頃には綺麗になっている。最後にお湯でゆすいできつく絞って部屋で乾かせば完璧である。最初はお湯だけゆすいでなんとかなるかと思っていたものの、生乾きの洗濯物特有のにおいがついたりすることがわかったのでちゃんと洗剤を使うようになった。Reiは香りも爽やかで、液状のためお湯に簡単にとける。洗浄効果も非常に強力だ。しかしこのReiはなぜかたぶんドイツでしか売っていない上に類似の商品もドイツ国外ではなかなか見かけない。旅行用洗剤というニッチなジャンルの商品が存在するというところにもドイツ人の旅行好きな習性が現れているような気がする。
Reiほど素晴らしい同等の商品が広く世界で市販されているかはよくわからない(いまのところ見つけられていない(たぶん無いのだろう))。たとえば無印良品の液体型洗濯洗剤でもいいと思うが、Reiにくらべてシャバいのですぐなくなってしまいそうだ。クリーム状の洗濯洗剤がトラベルグッズとして一般的なものになってくれるといいなと思う。
さらに乾きやすい化繊の衣類だけ持ち歩くようにすれば完璧だ。寒い国や暑い国を股に掛けて日々移動する限界トラベラーたちは皆それぞれ自分のtipsを持っているのだろうが、わたしはいまのところこれでうまく行っている。
自分で言うのもなんだが私は体臭が薄いので真夏であってもシャツや靴下を何日か着用してもぶっちゃけ問題ないが、人種や体質によっては無理だと思う。私もいつか自分の体から加齢臭が出てくるまでの時限措置でしかないのだろうなという自覚はある。いまのうちにたくさん旅しておこう。