セーシェルにいってきた その2
その1はこちら
世界一美しいとされるビーチをあとにし、首都ビクトリアの位置するマヘ島にもどってきた。首都とはいえ大都市という感じでは全くなく、高いビルもないし鉄道もない。よくある島嶼国の雰囲気だ。都市圏人口は2万5000人ほどで、ビクトリア市街地というのもせいぜい500メートル四方程度の小さな町である。
市内
ビクトリアの町を歩いてみる。グアムとかサイパンとかと似た、どちらかといえば落ち着いた、有り体に言えば少々退屈な場所だ。
街の中心に位置する時計塔。ビクトリア女王の記念碑として建てられてから120年の歴史があるらしい。時計塔というにはちょっと小ぶりだが、ビクトリアの数少ない観光スポットの一つだ。
I LOVE SEYCHELLES
セーシェルの市場
マーケット・ストリート
セーシェルでいちばん賑やかな通り……、とはいってもまっすぐ歩いたらせいぜい10分と掛からないくらいの距離しかない。それでもさまざまな個人商店やお土産店、両替商やATMなんかが軒を連ねており、観光客はみなこの場所を拠点に歩き回ることになる。
セーシェルの通貨セーシェル・ルピー。セーシェル以外の国ではもちろん使えず、国外での両替も非常にむずかしい。直行便の存在もあり外国人の存在はヨーロッパの富裕層が大半のため、全体的に両替においては米ドルよりもユーロのほうが好まれているようだった。町中で簡単に両替店は見つけられるし、レートも悪くない。25、50、100、500ルピー札があり、表にはセーシェル固有種の鳥が印刷されている。カラフルでこれだけでもお土産になりそうなほど美しい。
交通
この国で最も使われる交通手段はバスで、非常に安価に島中を移動できる。まちなかを走るタクシーも存在するものの、料金は交渉制だし言うまでもなく観光客相手の商売なのでかなり高い。夜間や早朝の移動であればホテルなどに手配を依頼するほかないが、日中ならそれなりに頻発している公共のバスを使おう。
渡航者の少ないこの国のバス情報はネットでほとんどみつからなかったので明記しておくが、乗車にはICカードが必要で現金を使うことができない。しかも市民がつかっているプリペイド式のカードは原則として外国人は購入できず、旅行者用の乗り放題パスを使うことになる。 市民用の料金に比べると割高なのでなんども乗らないと元を取るのはややむずかしい。それでもタクシーばかりを使うよりは遙かに安価におさまるし、島を巡るにあたって一枚あれば便利に使うことができるはずだ。
バスターミナルがビクトリア中心地に位置しているのでここからどこへでも行けるものの、メジャーな幹線道路には複数のルートが走っているうえ、バス停などに時刻表もないので旅行者に使いこなすのは相当難しい。困ったらバスターミナル中心地にあるカスタマーセンターで教えてもらおう。
Beau Vallon
首都ビクトリアのあるマヘ島にもビーチがある。何万円も払ってフェリーに乗らなくても訪れることのできるのだから便利なことこのうえない。船酔いするタイプの人はこちらにいこう。
どのバスにのればいいのかはよくわからなくても、とりあえず行きたい方角にむけて来たバスに乗ってみることにする。国内の幹線道路はそんなに数が多くないので、とりあえず方向さえ合っているバスにさえ乗れれば案外なんとかなる。
空調もないおんぼろバスはグニャグニャと上下左右に曲がりくねった峠道を飛ばす。かなり揺れるのでちゃんと座ろう。適当にビーチに近づいたら降車ボタンを押して下車する。最寄りのバス停からビーチまでは徒歩10分ほどだ。
アクセスが良いので観光客は多いし、隠された宝石のようなラディーグ島のビーチに比べれば多少にぎやかなボーヴァロンビーチは観光スポットとしての格を評せば数段劣るかもしれない。それでもどこを向いたってストックフォトのような美しい風景が広がっている。
食事
セーシェルで外食をするというのはお金をひたすら燃やすことに等しい。これまでの観光で十分感じてきた異常なまでの物価の高さももちろんあるが、比較の困難な代替のきかないフェリーだの入場料だのに比べると、こと食費に関してはその暴力性を生々しく感じることになる。
ハンバーガー。なんか小さい….?
うすいな…
スーパーの片隅にある安っぽいハンバーガーショップでこれ一つ買うのに550円もする。薄いバンズに薄いパティが入ったマカロンのように小さなハンバーガーが、である。一つで空腹を満たすにはあまりにも儚く頼りない。対岸のマダガスカルなら50円も出せばもっとまともなハンバーガーが食べられるのに。
セーシェルのローカルビール「セイブリュー」
おいしい料理 1
おいしい料理 2
セーシェルはフランスに領有されるまでずっと無人島だったわけで、実のところそんなに地域に根ざした伝統的な料理といえる物はない。とはいえ宗主国のフランスやかつて移民としてやってきたインド系住民によってもたらされた文化から生まれたクレオール料理といえばいろいろある。新鮮な魚介類と香辛料を使ったメニューはどれも非常においしい(そして本当に、本当に高い)。
グッバイ セーシェル
セーシェルには五日ほど滞在した。暖かい気候と世界一のとびきり美しい海、アフリカ旅行で真っ先に心配される治安への不安がほとんど無い点もまた魅力的だ。多くの日本人にとってお世辞にもそれほどなじみのある国とはいえず、行くとしてもハネムーンで行く人もいるかな、という程度かと思っていたが、実は日本で消費されるキハダマグロやメバチマグロの1割くらいはセーシェル産だという。案外日本とのつながりもあるらしい。
アフリカやインドなど短距離フライト専門のセーシェル航空
海洋国家日本では美しい海なんて国内にも数多あるんだからわざわざ遠いところに行かなくても、なんて言わず一度行ってみてもいいかもしれない。十分な予算を立てて、世界一の海を見に行こう。
おしまい