冬休みだよ! ロンドン・パリ・ストラスブール旅行だ!

タリンからロンドンへはEasyJetという格安航空会社が就航しています。 せっかくのクリスマス休暇、実家に帰るお金もないし、120ユーロでロンドンへの往復航空券を買って旅行してみました。

おそらく20カ国目となる旅行先イギリスは料理のまずいことで有名ですが、 まさか店で売っているビールですらクソまずいとは思いませんでした。 日本で飲んだイギリスビールは結構美味しかったのですが、なんなのでしょう。 ロンドンは12月25日のクリスマスにはすべての公共交通機関が営業を停止してしまうため、 空港の近くにホテルを借りた私はその日まったく都心に移動することができませんでした。 地下鉄の営業が停止するなんて東京では考えられない自体ですし、本当に不便で最悪な思いでした。 もちろんホテルでぼんやりしていたってよかったのですけど、 あいにく25日にロンドンの中心地ヴィクトリア駅から夜行バスでパリに行くためのチケットを買ってしまった手前、 どうにかして移動しなくてはなりません。 苦肉の策として空港からの連絡バスを利用することにしました。 時間も金もかかるけど、それでも徒歩で都心へは物理的に不可能だとなれば諦めて3時間かけてホテルから空港まで歩いて移動しました。 個人的にロンドンへはもうあまり行きたくありません。レストランも高くていつも雨が降っていて、嫌な思い出ばかりです。

動かないバスたち

やっとたどり着いたビクトリア・コーチ・ステーション

無事に夜行バスに乗り込んでロンドンを出たら高速道路をひたすら走ります。 高くも低くもない単調な音を出しながら雨に濡れたアスファルトを走るバスに運ばれながらうつらうつらしていると、 バスが四角い筒に滑りこんでいきました。蛍光灯に照らされた不気味で無機質な空間に閉じ込められたバスがエンジンを切ると、 かすかに揺れながらどこかへバスごと運ばれているようでした。バスごとフェリーに載せたのだろうか…。 ほとんど予備知識がなかった私はわずかに不安になりましたが、しばらくするとバスがその筒からゆっくりと這い出ていきます。 数十分ぶりの夜空の下には巨大な鉄道と線路が横たわっており、 バスがまるごと鉄道でイギリスからフランスまで運ばれていたことを表していました。 私の乗った「idBUS」が英仏海峡トンネルを走り抜けるとばかり思っていたので、 この展開は結構面食らいました。こんな斬新な越境は初めてでした。

エッフェル塔を見つめる騎士の像

明け方パリのバスステーションに到着した私は、実に4年ぶりとなるパリへの再来を果たしました。 私が初めて海外旅行に行ったのは大学1年の冬ですし、あの旅行がきっかけで今の私があるのだと思っています。 あの冬にパリへ旅行していなければ、きっと旅行は趣味にならなかったと思いますし、 欧州への留学なんて考えてもみなかったと思います。 パリでは4回めとなる凱旋門の展望台に登ってみたり、日本人街で久々の日本食(あんまり…)を食べてみたりと、 楽しい毎日を送りましたが、今回はそれだけではありません。パリ第五の都市、ストラスブールにも足を伸ばしてみます。 このストラスブール、聞いたこともないし何があるのかもよくわからない街なのですが、 フランス出身の友達に聞くと、クリスマス前後は小さな屋台がたくさん立ち並んでいて綺麗で楽しいらしく、 アルザス地方特有の料理や建築もあるとのこと。パリから電車で2時間というちょうどいいところなのです。 さっそく早朝6:55発の電車にのって一路ストラスブールへ。 西欧の人はどんな時もお金を使って自由な旅を、北欧の人は学生時代には貧乏な、 年をとってからは優雅な旅を好むらしい、と、村上春樹が 自身の旅行記で書いていました。それなら私は確実に後者の考え方だ。 旅行中なら100円安く泊まるために30分歩くことを苦に思わないけど…、 バックパッカーの血が騒ぐ! あたらしいところへいざ行こう!

観光地としては日本人にはそれほど知られてないけれど、本当に綺麗な街でした。 パリは18世紀に建てられた石造りの白い建物が主流ですが、アルザス地方の建物は木造で、 木枠の露出した独特の味のある建物が主流です。美しく残された良い雰囲気の町並みと、 アムステルダムのように張り巡らされた水路もダイナミックで素敵でした。

シュークルート(choucroute)というソーセージとハムとジャガイモをザワークラウトで煮込んだ鍋料理が名物らしく、 地元のちょっといいレストランでいただきました。これめっちゃおいしいです。 ただかなり量が多いのでコース料理で頼むときは女性はかなりしんどいかもです。

クリスマス仕様にデコレートされた街は本当に綺麗。 壁面をLEDやネオンサインで鮮やかに彩ります。

さらに国境を歩いて超えてケールに行ってみました。アルザス地方はライン川で分断されており、 ドイツとフランスにまたがった商圏になっており、隣国へも橋を渡れば気軽に移動できます。 ドイツでは名物らしきチキンカツとビールを昼食に食べました。

そんなこんなで2013年ももうおわり。激動の一年でした。大学を卒業して留学が始まって。 来年やりたいこともいくつかありますが、そろそろ自由な時間を謳歌できるのもわずかです。 そろそろ大人にならなきゃいけないなー。 次はどこへ行くんだろう。どこへ行けるんだろう。 どこであろうと歩みを止めず、旅行しながら生きていこう。