「タリアテルカサリンカ」とはなんなのだろうか
ある旅行の途中でかなり長い待ち時間が生まれてしまったときに、たまたま近くにあった中古書店で文庫本を買った。電気の必要ない原始的な暇つぶしを楽しんでいたのだけど、その文中に見慣れない言葉があった。主人公がウェイターに注文する料理の名前が聞いたことのないものだった。
「タリアテルカサリンカ」
いまどき大抵の言葉はインターネットを探せばすぐにわかろうというもの。しかもこの小説だって160万部以上も売れたらしい。誰か知っているだろう。そう思って調べてみても、これが一向に判然としない。誰もが「『タリアテルカサリンカ』ってなんだ?」とか「謎の食べ物」などと言っている。
イタリア料理店で食事をするシーンなのでイタリア料理に詳しい人なら知っているのかもしれないが、どうやらこれは “Tagliatelle Casalinga"という言葉をカタカナにしたようだ。英語にすると"Homemade noodles"となる。「カサリンカ」は「自家製の」という意味だが、パスタのメニューとしては「Pork sausage, tomato, cheeses, basil, mushrooms and pine nuts」を具材としたスパゲッティだということもわかった。なかなかおいしそうだ。
英語ならまだしも、イタリア語をカタカナにしてしまうと途端に意味がとれなくなってしまう。