天理市に行ってきた

世界には特定の宗教の聖地に形成された街がある。広く知られているのはエルサレムやバチカン、あるいはメッカだが、日本にもいくつかの宗教都市が存在する。なかでも天理市は宗教団体の名を市名に関しているという点で日本唯一のものであり、その名のとおり市内には天理教の関連施設が集中している。 天理教は神道からフォークした宗教で、教祖の中山みきが開祖として200年近くまえに始めたものだ。

私は現在関西地方に滞在しており、これまで乗ったことのない近鉄を利用する機会に恵まれている。そして近鉄は天理市の中心部に位置する天理駅までの近鉄天理線をもっており、関西・東海地方からわりと簡便にアクセスできる。いつか行ってみたいと思っていた天理教本部に、ついに行けるのだ。暇な週末、友人と二人でわくわくしながら近鉄線に乗り込んだ。

駅の改札を出ると、天理教の黒いはっぴを着た若い信者が5人ほどが出迎えている。綺麗に整備された駅前の芝生には、たくさんの子供たちが遊び回っている。平和なところだ。

アーケードには信者向けのグッズを販売しているお店が軒を連ねる。基本的には天理教の本殿まで続く参道と捉えるべき場所であるが、普通の喫茶店やラーメン屋なんかもある。

アーケードの切れ目からは不思議な構造の建物がたくさん望める。これは全国各地から参拝にくる信者たちが宿泊するための施設だという。事前に予約すれば信者でなくても安価で泊まれるのだとか。

商店街を抜けると天理教の本殿が見える。かなり巨大な建物で、なんと24時間いつでも参拝が可能らしい。創価学会などとは異なり、信者だけでなくこうした観光客であっても建物のなかに入って参拝できるようになっている。本殿の中は畳敷きの広い部屋になっており、我々が訪れたときにも様々な年齢層の信者の方々が祈りを捧げている。

天理市の名物は天理教の施設だけではない。天理ラーメンというご当地メニューが有名だ。白菜と豚肉とニラが入っている。

おいしい。

わたしは宗教というものに強い興味があるのでこれまでいろいろな宗教施設を訊ねてきた。とりわけある人物の天啓などによって創設されたものに興味をそそられる。創価学会や幸福の科学、PL教団や天理教、エホバの光や崇教真光などなど、どれも興味深いなと思う。私自身に特別な信仰はないが、信仰も、信仰を持つ人に対しても敬意をもっている。