土砂降りで乗る飛行機
地元である東京に帰り、用事を済ませて関西にもどるとすると、そのため手段はたくさんある。一番メジャーなのは新幹線だということに異論はない。が、新幹線は高いしバスは疲れるし、というわけで私は飛行機を使うことがおおい。自宅近くからは羽田空港に行くためのリムジンバスが出ている。羽田空港は都内にあるわりに鉄道によるアクセスが悪いので、座ってるだけで着く連絡バスもわるくない。値段もJALの羽田伊丹間で1万円を切ることも多いので航空便を愛用している。
貧乏性なので空港のラウンジには早々と到着してできるだけ長く居たいなぁと思ってしまう。私の実家はインターネット回線もなければ自分の部屋があるわけでもないため、正直なところ長期間のんびりしていたいとは思っていない。ラウンジで提供されているサービスのビールやトマトジュースを飲んでオカキを食べながら、電源もWiFiもある落ち着いた空間でノートPCをいじくっている。窓から見える景色もすばらしく、できることならずっとここで過ごしていたい。どうでもいいが私はJALのサクララウンジにあるトマトジュースにタバスコとレモンを入れて飲むのが好きだ。どこで聞いた飲み方なのかはもう覚えてないが、今ではビールよりもタバスコ入りトマトジュースばかり飲んでいる。
そとは土砂降りだ。天気予報でレーダー図を眺めてみると、太平洋ベルトがまるごと厚い雲に覆われていることがわかる。きっと伊丹も雨だろう。
窓際の席だ。翼の上ではないようで、見晴らしもいい。いいフライトになりそうだ。JALの国内線はWiFiが使えるので大変よろしい。
機体の上昇につれて遠く水平線は白くかすみ、高度が上がると濃い雲で視界は無くなる。機体に当たる雨は横に流れ続けている。こんなに強い雨のなかを飛ぶ飛行機に乗ったのは人生で初めてのことだ。飛行機は強風には弱いが雨雪には案外強い。ロシアや北海道、北欧の航空路線網だて冬場でもしっかり動いているのだ。
伊丹空港から京都の自宅までも結構遠い。一番楽なのは京都駅までのバスにのってそこから市バスでの移動となる。値段も安くないし時間帯によってはバスも結構混んでいる。とはいえ大阪モノレールは便利な場所を通らないし、阪急京都線に乗り換えるためには十三駅まで移動しないとならない。羽田空港だってそうだけど、伊丹空港のアクセスだって負けてないひどさだ。空港へのアクセスの良さで街の価値は大きくかわる。福岡空港を利用するたび便利さを感じるし、札幌空港を利用するたびに不便さを感じる。
そんなことを思ってはいるが、それでもわたしは新幹線よりも不便な飛行機を使い続けるんだと思う。昔の記事でも書いた気がするが、飛行機は嗜好品なのだ。