BRYDGE keyboard for iPad 7th Genを買ったけど返品した
iPadのソフトウェアキーボードでの文章入力は信じられないほど難しい。ホームポジションの突起もないし、画面の半分がキーボードで埋まる。ごく短文、あるいはなんらかのフォームを埋めるくらいの使い道なら別にいいが、たとえばいま私が書いているような文章をiPadだけで入力することは苦痛と言える。
というわけで外付けのキーボードを購入した。まず買ったのがApple公式のSmartKeyboard。あらゆるところでレビューされているのでもはや言及することはなにもないが、そのとにかく高い値段にまず驚かされる。 固定されたディスプレイの傾斜がどうにも使いづらい。もっとまともな商品はないだろうかと思って探していると、やたら評価の高い商品を見つける。
iPadをクリップのようなものに差し込んでつかうキーボードで、閉じれば画面をガードしてくれる仕組みになっている。もはやノートPCに近いが、タブレットとして使いたいときはそのまま取り外せるというアイテムだ。これはいい。というかSmartKeyboardよりも安い。最初からこれを買えばよかった。米amazonで販売しているようだが、残念ながら米国外への発送に対応していない。アメリカの友人に転送してもらおうかとも思ったが、なんと日本のAppleオンラインストアで普通に販売していた。
すばらしい。それならばとすぐに購入する。翌日には届くらしい。実際あっという間に手元に届いた。しかしダンボールから取り出してすぐに不穏な気持ちになる。
「ぴ10.2インチ」「適用」、そして「日本語レイアウト」のステッカー…。とても嫌な予感がする。わたしは普段英語配列のキーボードを使っているし、さっきみたApple公式オンラインストアの商品写真でも明らかに日本語表記はないしキーもUS配列だ。苦い顔をしながらパッケージを開けてみる。
開封してみてさらに驚いた。なんだこれは。目の前にあらわれたのは日本語配列でも英語配列でもない異常なキーボードだった。英語配列のキーボードを無理矢理に日本語キーボードとして使おうとしているのだろうか。これはひどい。「る」のかわりに「ゐ」が印字されている。「わ」の印字が小さい。「へ」がない。「ろ」と「け」がひとつのキーにアサインされている。アットマークは「2」のキー位置にある(これは英語配列の特徴だ)。
さすがにこれは実用に耐えるプロダクトではないだろうし、そもそもサードパーティ製とはいえこれを普通にApple公式のオンラインストアで販売するのはいかがだろうか。
Appleストアにはフリーダイアルのカスタマー窓口がある。返品するほかないと思いそちらに連絡してみると、あっけないほどすぐにつながり、とても速やかに返品が受け付けられた。商品はヤマトの配達員が集荷に伺う、商品がAppleに到着したら5営業日以内に利用したクレジットカードへ返金処理がなされるとのことである。サポートの質は高い。さすがAppleだ。日本の企業だと返品に伴う送料は負担しろということもあるため、このUXの良さだけでもまたこのストアで買い物をしようという気になった。
結局BRYDGE公式サイトで注文し、空輸してもらうことにした。多少時間はかかるしAppleとは違って海外サイトからの個人輸入という不安はあるが、まぁほかに手段もないのでしかたがない。求めていた商品が届いたらまた追記する予定だ。