スーツケースがやぶれた
ここしばらく毎週毎月と国内旅行を繰り返していたこともあり、自分の荷物の全てをつめこんだスーツケースにもたぶんかなりの負担がかかっていた。ひと駅くらいなら歩くかと、舗装のなめらかなわけでもない公道をゴロゴロと平気でなんkmもころがしたり、引っ越しのときはキャスターで転がすのにも難儀するくらいパンパンに詰め込んだりしていた。年に2、3回の海外旅行用くらいの使い方なら長持ちするだろうが、自分のこれまでの使い方なら壊れてしまってもさすがに仕方ないか、と思える。アウトレット品で2万円、2017年8月からつかってここまで持ったなら十分もとがとれたというものである。ゼログラというこのスーツケースはやたら軽いわりに丈夫なので自信をもってオススメできるいいプロダクトだった。
破損箇所は底面に四つあるキャスターのうち一つの直上部分、軽量化のために非常に薄く作られた素材が破断していることが見て取れる。転がしてみると割れた部分がこすれ合って異音がする。負担がかかる場所だということが体感できる箇所で、ほっといたらどんどん破損箇所は広がっていきそうだ。
破断に気づいたのは東京から成田空港に向かっている途中。調べてみると成田空港のターミナル1にRiat!という靴やバッグの修理店がある。空港駅に到着してお店までもっていき診察してもらったが、金属のプレートをあてがいビスで固定して破損箇所を上から覆ってあげるという修理方法になり、これは当然それなりにパンクな見た目になる。費用も6600円とのことで、その値段を払うならもう寿命だと判断して新しいスーツケースに買い換えてもいいような気がしてきた。亀裂以外にも傷んでいるところはたくさんあるのだ。取っ手だってしまえなくなっている。
これまで三つほどスーツケースを買ってきたが、破れるまで使いこんだのはたぶん初めてのことである。フィリピンのショッピングモールで買った黒い布地の大きなもの(これでエストニアに荷物を持っていった)、無印良品で買った機内持ち込みが認められる小さなもの(これでイースター島を歩いた)、そしてたぶんこのゼログラになる。丈夫で軽量なスーツケースはどれも10万円くらいするし、安価な国産スーツケースとしてもゼログラはよかったのだが…。次に新しいものを買うとしたら無印良品の特大スーツケースに乗り換えようかと考えている。リモワのいいやつを買おうかと思ったけど、ちょっと値段的にこれを粗雑に使う勇気はいまの私にはない。とりあえずゼログラが完全にオワルまではこのまま使い続けてみよう。SDGsである。