新しいスーツケースを買った

日本を出国するときに気づいたスーツケースの破れ、さすがにもう限界といえる状態になった。

亀裂は日に日に大きくなり、なんか白っぽいキャスター基部の補強用のパーツが出てきてしまっている。普通に地面を転がすにしてもまっすぐ進まないし、ホテルのスタッフがお荷物を運びますよ、と手伝ってくれても明らかにスムーズでないキャスターに怪訝な顔をされたりした。亀裂ができてもしばらくは持つかと思っていたが、そんなことはまったくなかった。

しかたないので新しいスーツケースを購入した。過去に別のサイズを買ったことがあり満足していた無印良品の63リットルのものにした。無印良品は日本以外の国にもあり、値段は高くなるが日本と同じものが手に入る。そのとき滞在していたロンドンのMUJIで購入したところ、日本で買うと2万円なのに189ポンド(3万円)した。出国前に成田空港の無印良品で買っておけば1万円浮いたのになと後悔してももう遅い。とはいえリモワとかの高級スーツケースに比べたら十分まだ安価だろう。私は無印良品に対して全幅の信頼をもっているため海外でも安心して購入できたので目をつむる。

無印良品のスーツケースの魅力はたくさんあるのだが、まずバーの高さが無段階で調節できることやキャスターをロックするためのストッパーがついていることが真っ先に挙がる。列車での移動だとこのストッパーがあると非常に便利で安全なのだ。

そのほかにもスーツケースの表面がエンボス加工されておりザラザラしているため、飛行機に荷物を預けると貼られる謎のバーコードシールが剥がしやすいというメリットがある。ゼロハリバートンみたいなアルミ素材のフラットな表面にこのバーコードシールが貼られると非常に剥がしづらく、私がこれまで使っていたゼログラだとシールを剥がそうとして表面のマット加工がも一緒に剥がれたりした。貼りっぱなしでもよいのだが、見た目はとてもみすぼらしいし(勲章に思う人もいるだろうか)、空港スタッフからしたらスキャンするバーコードがどれだかわからなくなり非常に迷惑だろう。

3年半の酷使によって満身創痍になった旧スーツケースから荷物を移し替える。104リットルあった今までのスーツケースより1kg重くなるのに容量は4割減になる。しかし長くホテル暮らしを続けていると荷物はゆっくりとだが取捨選択されつづけるため、家を引き払ったときに比べると空きスペースが増えていたこともあり荷物はちゃんと収まった。機内持ち込みができるくらいの小ささまで全ての荷物をまとめられたらいいが、そこまでミニマルな持ち物で暮らすのはもう少し時間がかかりそうだ。まだ使えるアイテムを捨てるのができない性格だとこういうとき不便である。

新しい相棒ができた。長くお供してくれるといいなと思う。