無印良品のスーツケースを使って半年経った

長年愛用していたスーツケースが破損し、無印のスーツケースに乗り換えてから半年ほどたつ。スーツケースくんは爾来荒天の悪路をごろごろ転がされたり、マナーの悪いスタッフにコンベアの上へ放り投げられたりしてきた。これまで四つの大陸と20ほどの国をまわったくらいだろうか。

アルバニアのバスで運ばれるスーツケース

およそ一週間で別の都市や国に移動する生活を続けているので、年に数回旅行するという人よりはかなり酷使しているはずだ。機内持ち込みが可能なサイズではないので飛行機に乗るときは預け荷物にしている。サイズ的にギッチリ詰め込んでもせいぜい15kg-16kgなので重量制限に引っかかったことはない。10kg以下の預け荷物だと無料、という近距離の格安航空券が一回だけあったので、そのときのみ重そうなアイテムをリュックサックに詰め込んで9.8kgまでむりやり軽量化させた。

チェコの電車で運ばれるスーツケース

手荒に取り扱われても特に割れたりキャスターが破損するといったことはなく、今のところハンドルもジッパーも不具合はない。人気商品なだけある。キズや汚れ、ポリカーボネートの小さなへこみが多少あるものの、このペースでの消耗なら一、二年は十分に使えそうだ。

ペルーの空港でタクシーのドライバーに運ばれるスーツケース

丈夫で安価なこの商品にも不満はある。スーツケース自体の重量が他社の製品にくらべかなり重い。何も入れない空の状態でも4.3kgあるというのは正直いかんともしがたいものである。キャスターで転がせるので固く平らな地面の上ではべつによくても、そうでない場面において問答無用で荷物の重量にプラス4キロは正直不便というほかない。こういうのは使ってみないと案外意識できないものだった。日本国外で手に入れるのは難しいが、もっと軽量な他社製スーツケースや、あるいは素直に大容量のバックパックのほうが(たとえ見た目が悪かろうが)多頻度の移動を伴う旅行では間違いなく向いている。荷物の少ない傾向にある若い健康な男性であればなおさらだ。

グアテマラの空港で預けられるスーツケース

無印のスーツケースに乗り換える前はゼログラという非常に軽量なスーツケースを使っていた。無印と同じ容量であっても重さは2.9kgで、単純に1.4kg軽い。機内持ち込みが可能なサイズでも42Lの容量をもちその重さが2.3kgとなっている。次はゼログラを使いたい。無印のスーツケースは決して悪いものではなく素晴らしい商品だとはおもうが、私の利用方法にはあまり合っていなかった。無印のスーツケースが壊れた暁にはゼログラにもどろうかな、と思う。