伊勢丹の超高級「日の丸弁当」をたべた

日の丸弁当というのは、日本語版Wikipediaによれば質素倹約の象徴とされるシンプル極まりない弁当のことで、白米と梅干しでつくられている様子が日本国旗🇯🇵に似ていることからその名が付いている。我が国においては米が安価に入手することができるという事情から特に戦時中に奨励されていたらしい。飽食の時代となった現代日本においてほとんど食される機会もないし、私もこれまで見たことすらなかった。

しかし新宿の伊勢丹本店には最高級の日の丸弁当が売られているという。その話を聞いて是非とも食べてみたくなった。

いわゆるデパ地下、色鮮やかな高級食材や豪華絢爛なお惣菜が並ぶ天下の伊勢丹、その一角にひときわ目を引くお弁当がいる。日の丸弁当だ。

組成は普通の梅干しおにぎりと同じだが、値段は821円。伊勢丹のお弁当としては格安だが、おかずが梅干しだけのお弁当としてはかなり高い。

買ってきたお弁当と対面する。

日本全国で、というか世界で唯一、新宿の伊勢丹本店でしか買えないのだ。

開けると笹の葉が梅干しを守っている。

そしてついに高級日の丸弁当が目の前に現れる。

伊勢丹の公式サイトにある紹介文によれば、

米屋/めしやの要、米は「あきたこまちの一等米、もち米」をブレンドした物を炊き上げた一品です。梅は小田原の「完熟十朗梅」を使用。ご飯にあう塩分濃度18%使用。シンプルさに味を追求した米屋の知る人ぞ知る一品。

というだけあって、柔らかな梅干しと白米のバランスは素晴らしい。たしかにめちゃくちゃ美味しい。一口ごとに幸福を感じるし、日本人だなと実感する。見た目は間違いなく質素だが、ほかのおかずがほしいという気持ちはまったく芽生えない。満足度は非常に高かった。また食べたいと思う。

思うが、同じ金額を出せばすぐ近くのラーメン二郎新宿歌舞伎町店で巨大なラーメンを食べることもできる。