エリトリアのビザを取得した
日本人のエリトリア入国にはビザが必要で、オンラインの申請には対応していない。アライバルビザも非対応であるため、事前に近隣の大使館で書面によるビザの申請が必要だ。このビザの申請は大使館への出頭によるものではなく、郵送ではあるのだが、これまで初めてのタイプだったのでメモを残しておくことにする。
この初めてのタイプというのは「現金書留」による申請であるというところにある。事前にビザの申請が必要な国というのは、ことアフリカ諸国においてそれほど珍しくはないものの、たいていは銀行振込とその証紙(ネットバンキングなら振り込みの証明になるようなスクショ等)で済まされるものである。現金書留でビザを申請する国というのは、これまで157カ国行ってきたなかで初めてのことである。
現金書留というのは、郵便局に売ってる専用封筒(21円)を購入し、通常の送料に480円の追加料金を支払うことで日本の現金を同封することができるという郵送方法だ。現金書留以外での現金の郵送は禁止されているためこのような方法をとる必要がある。いまどき現ナマの取り扱いなんて誰にとっても不便だと思うのだが、エリトリア大使館ではこのスタイルである。
現金書留封筒に入れるのはエリトリア大使館公式サイトからダウンロードできる申請用紙が2枚、顔写真が2枚、渡航目的と滞在先を明記した入国許可を求める英文レターが2部、パスポート返送用の氏名住所を書いて書留郵便料金分の切手を貼った封筒1部、申請料金5000円、それにパスポートである。現金書留封筒はA4用紙が絶妙に入りづらいサイズをしているので六つ折りにすることになった。
この申請用紙というのもだいぶクセがある。罫線の引き方が奇妙でなにを記入したらいいのかわからない項目がいくつもあったり、記入欄の大きさもまちまちで住所欄など日本の住所を記入するのはほとんど不可能なほど小さい。この小さなStreet and Number欄では仮にエリトリア大使館の住所「4-7-4 Shirokanedai, Minato-ku」を記入するとしてもかなり難しいと思う。これから記入する人にはがんばっていただきたい。
ちなみに私はこの申請用紙の記入に不備があるということで一度リジェクトされてしまった。パスポート発行地(Place of issue of passport)のPrefectureの未記入と、エリトリア国内の身元保証人(Reference in Eritrea)の未記入によるものだった。わたしのパスポートはイスタンブールの総領事館で発行したものであって発行した都道府県というものは当てはまらないのだが、本籍地が東京都なので東京と書いた。在外公館が置かれている土地はあくまでも接受国の領土でしかないので厳密には正しくない記載となるものの、私のパスポートを確認した上での大使館の指示なのでしかたない。また、「エリトリア国内の身元保証人」もいないので空欄で出したがそこも指摘された。ここは泊まるホテルの名前や住所を記入すればいいとのことである。「エリトリア国内の住所」という欄がすでにあるのでホテルについては二回記入することになる。
さらに入国許可を求める英文レターを同封する。ホテルは高級でも低級でもいいが、こういうときはできるだけ名前の知られたメジャーなホテルを記載しておくのがオススメだ。まぁ、エリトリアは観光産業がほとんど発達しておらず、外国人がネットで予約可能なホテルとなるとかなり限られてはいる。
それらすべてを現金書留封筒に封入して郵便局から送るわけだが、現金書留封筒21円、通常の郵便送料、現金書留加算480円(封入現金額とパスポート代金の合計が損害要償額1万円を超える場合は5000円ごとに基本料金に11円ずつ加算)、パスポート返送用封筒には簡易書留料金+送料分の切手を貼り付けた上で同封して発送する、というやや複雑な手続きと料金になるので書類がすべてそろってから郵便局で職員さんに相談しながら必要総額を支払おう。パスポートを書留で発送するときの損害要償額をいくらにすべきなのかは郵便局の職員さんもすぐに判断はできないようで少し時間がかかった。
書類の受付完了から一週間ほど(わたしの場合は書類不備と追完のため10日ほど)で、郵送時に同封していた書留封筒でパスポートがとどく。わたしはこの10日間海外旅行に出かけられなかったうえ、旅行と旅行の隙間にねじ込むようにビザ申請を行ったので到着が遅延したらどうしようかと気をもんだが、十分速やかに発行いただくことができた。
封筒にはエリトリア大使館発行の領収書も入っている
在日エリトリア大使のEstifanos氏の名前とサインが入っている
立派なステッカータイプのビザだ。簡素なスタンプ形式や、eVISAでありがちな控えの紙一枚だけ、みたいなものとはちがう風情あふれるビザである。高価なパスポートの紙面を一枚まるごとつかっても許せてしまう。
こうしてまた少し厚くなったパスポートが頼もしい。このステッカーが自分を見知らぬ街につれていってくれるのが楽しみだ。