2013-10-13

エストニアで暮らしてみた - 滞在開始の手続き

新生活に必要なものは生活用品だけではない。外国に滞在する以上、そこには様々な手続きやある種の調整が存在する。短期留学であれば大抵は旅行者という扱いになるのでなにも不便なことはない。しかし私のエストニア留学は少なくとも2年は必要となるため、外国人としての義務がいくつか存在するのだ。

滞在する人にとっての義務を箇条書きにすると以下のようになる。

  • 滞在許可証(通称TRP-card)の取得
  • 市民登録
  • 健康保険への加入
  • 日本国への在留届の提出

さらに義務ではないものの、事実上必須なものとしては、

  • 携帯電話の購入
  • 銀行口座の開設

がある。ややこしいことに、市民登録にはTRP-cardが必要で、TRP-cardの受け取りには健康保険が必要で、健康保険の加入には連絡先として携帯電話の番号が必要なのだ。こういうタスクを一つずつつぶして行く作業はけっこう好きなので苦ではない。むしろ一つの用事を終わらせるたびに、この街により深く溶け込んでいくようで楽しかった。

ケータイの番号はヨーロッパではとても簡単に手に入る。街中にあるキオスクでプリペイドSIMを買って持ってきたスマホに差し込むだけだ。私のスマホはすでにSIMロックを解除しているので特段の手間もなくすぐに電話もSMSもネットも使えるようになった。これでエストニア国内での連絡先を確保できた。

最初からチャージされている分を使い切ったら新たにチャージすれば良いのだが、それでは面倒なのでそこら中にあるキャリアのショップでMonthlyPaymentに変更してもらった。日本ではパケット定額ありで毎月およそ7000円近く支払っていた。阿漕な商売だ。エストニアでは定額の高速インターネットが付いていても月に7.99ユーロだ。これに通話料が掛かるがそれでも1000円程度なんだからありがたい。

次は健康保険だ。これも大学から進められた5つほどの保険会社一覧の一番上にあったSwissCareという保険会社の提供している学生保険を選んだ。掛け金は一年間で220ユーロほど。同じ時期にアイルランドへ留学している友人は日本の保険会社に一年分、なんと30万円以上支払ったという。もちろんそっちの方がきっと保険も充実しているしキャッシュレスで治療が受けられるのだからそれはそれでいいと思う。ただ私は徹底的に節約しなければならない身なのだ。契約書を見ても正直私には過剰に思える保険内容だが、これ以上安いプランも無いしこれで十分!

次にヨーロッパ滞在に最も重要だと思われるTRP-cardの受け取りに行く。これは日本で言う外国人登録証みたいなもので、パスポートの次に重要なカードだ。これがこの国での『ありとあらゆる』手続きに必要とされる。

この役所の位置は異常にわかりにくいのでもし行く人がいるのなら地図を持って行くべきです。住所と照らし合わせてがんばってたどり着きましょう。

エストニア国内での身分証明だけでなく電子的な鍵としても使えるため、このカードが図書館の会員証や大学のPCへのログインキーになったりもする。この上なく便利で財布もかさばらないアイデアだ。

このあと市民登録をするために、近所の区役所っぽいところに行った。でも単にさっき受け取ったTRP-cardをスタッフに渡して書類に住所を書いて署名したら終わりだ。とくにおもしろいことは無かった。

最後に銀行口座だ。日本から持ってきた3000ユーロの保管場所であるとともに、家賃の振り込みに必須のツール。エストニアでは外国人でも国内に住所があれば簡単に作れる。

私は国際学生証と一体になっているキャッシュカードを選択したためカードの受け取りまで2週間ほど掛かった。このカードもまた多機能で、キャッシュカードであるとともにデビットカードでありバスやトラムのIC乗車券にもなる。国際学生証でもあるわけだから一枚で4つの機能を担っている。おかげで私の財布はずいぶん薄いまま使えるようになった。

これでやらなきゃいけない手続きは全部終わったように思う。まだなんか必要になりそうだけど、それはそのときに。そういえば私のパスポートは2015年の1月に期限が切れる。それ以前であれば戸籍抄本が必要ないのでずいぶん楽だ。パスポートに「更新」という概念は無く、期限切れに対して出来る処置は古いパスポートの無効化と新しいパスポートの新規発行だ。発行は期限切れの1年前から可能だが、国によってはパスポートの有効期限まで6ヶ月以上あることを入国の条件にしているので、早め早めになんとかしておこう。

どうでもいいのだけど最近この曲が好きだ。日本の「ウーマン・オン・ザ・プラネット」というテレビ番組でテーマ曲として使われている。おもしろい番組だった。