小さな違和感と暮らす
今私はアメリカ人とフランス人と一緒に暮らしています。一つの部屋を二人でシェアする学生寮に嫌気がさし、部屋が3つあるアパートを借りて一部屋に一人ずつ3人暮らしです。
文化の違いだなぁと感じるほど大きな生活習慣の差異はなかったように思います。夜も遅くなったらオーディオの電源は落としますし、冷蔵庫も自然発生的に使う段が決まっていき、共同で使う洗剤や毎朝のゴミ捨ても気づいた人がさり気なくやってくれるので大変快適です。
そんな共同生活の中で、唯一不思議に思っていたのがトイレットペーパーの向き。私がトイレットペーパーを交換した時は紙の先を手前側に垂らす形に、私以外のどちらか(どっちが交換しているのかは不明)が交換した時は紙の先が壁側をむいています。
気がつくたびに「なんだこれ…」という違和感を感じ、「取り出しにくいじゃないか」と思いながらいちいちホルダーからトイレットペーパーを取り外して向きを入れ替えていました。それでも新しいロールに取り替えられるたびに向きが私の中の常識と逆になっているため、「これってたまたま向きを間違えたわけじゃないのか…?」と気が付きました。
日本でトイレットペーパーの先が裏向きになっているトイレなんて見たことがありません。私は旅行が趣味ですが、他の国でも例外なく同様でしたし、ことトイレットペーパーの向きに関してなんて気に留めることすらありませんでした。
アメリカもフランスも行ったことがありますが、どちらも私のもつ常識と一致していたので不思議に思っていたのですけど、ふと思い立ってネットで検索してみると、これは思いのほか根深い問題のようです。
トイレットペーパーの向き(Wikipedia)というページまであります。どうやら大多数の家ではトイレットペーパーの向きは表向き、すなわち紙の先が手前側に垂れているものであり、私の持つ違和感は間違っていないようです。
別にこんなことどうだっていいんですが、これからも私は人の家でトイレットペーパーが逆なら勝手に向きを取り替えます。