IIJmioを解約してahamoに乗り換えた
しばらく日本を離れるというタイミングでキャリアのモバイル回線を解約し、帰国後はMVNOでいいやと新宿のビックカメラでIIJmioのSIMカードを買った。それからいままで5年以上に渡ってIIJmioユーザーを続けてきたが、Docomoからなんかちょうど良い感じのプランが出たので乗り換えることにした。
海外旅行にいくときはIIJmioのSIMカードを抜き、海外でも使えるSIMに差し替えて使ってきた。この作業は大した頻度ではないとはいえかなり面倒で、SIMを入れ替えるために必要なピンを忘れたり現地で無くしたりして不便な思いをすることが多かった。SIMカードを飛行機の機内で出し入れするときにしくじり、SIMスロットを取り出すためのピンや小指の爪みたいなサイズのSIMカードが足下に落ちてしまうと狭いエコノミーシートでこれを探して拾い上げるのは本当に難しい。とくに夜間のフライトで消灯しているときなんかはもう二度と手に入らないことを覚悟する。このSIMピンは海外では空港ロビーにあるケータイショップにきけば快く貸してくれるが、日本の空港ではこのピンを一つの商品として売っていて、一回使いたいだけなのにわざわざパッケージ入りのSIMピンを買えと言われてしまう。ひどいものだ。ahamoでは最初から82カ国でそのままデータ通信が使えるようになっており、これは対応国数でいえばAirSIMよりは少ないものの、日本人の渡航先のうち95%をカバーしているようなので大抵の場合に問題はなさそうだ。ahamoの海外データ通信対応国のリストを見るにアフリカが非常に手薄だが、このあたりはAirSIMでも非対応の国が多いのである程度仕方ない。現地でSIMカードを買って対応しよう。
また海外でSIMカードを購入して使っていると当然ながらスマホで使う電話番号が変わる。そのためSMS認証が使われるサービスが海外にいると一時的に使えなくなるというのも大変不便だった。SIMカードの差し替えも不要で同じ電話番号を海外でも使えるという利便性も魅力的だ。
他のキャリアも安価な新料金プランを発表しているが、ここまで使い勝手のよい海外データローミング対応が含まれているのはdocomoのahamoだけだった。普段からd払いも使っているので(メインカードがJCBなのでd払いか楽天payを使うことが多い)ドコモ経済圏に身を委ねている感じがする。
これまで使ってきたIIJmioに対する不満としては、専用のスマホアプリを使えば通話料が半額になるというルールがあり、それを使わないで通話するとひどく損をしている気持ちになる。かといってiPhoneに通話アプリは最初から入っているのだから重複する機能を追加するのはなんとも無駄だし着信履歴も共有されないので不快だった。ahamoでは5分以内の通話が無料になるしMVNOではないので余計なアプリを入れなくてすむ。こんなものiOSにプレフィックス番号付加機能が無いことが根本的に悪いので、Androidを見習ってOSの基本機能として実装してほしい。もちろんIIJmioが悪いわけではないのだが、乗り換える理由の一つになった。
このところ日本の携帯料金体系がだいぶ整理された。謎オプションが山ほどついてくる邪悪なプラン設計がちゃんと嫌われ、謎の手数料も廃止される流れになっている。このIIJmioからahamoへの移動も手数料がかからない。ちょっと前まで転出手数料が3000円、転入手数料が3000円、みたいなのが当然のように掛かっていたことを考えるとすばらしい進化である。総務省で働く優秀な官僚のみなさんのおかげだ。ありがたい。なんとなくブループランやオレンジプランといった懐かしい名前の料金プランを検索してみた。おぞましいとしか言い様のない複雑怪奇でわかりにくい料金体系がわんさと出てくる。こんな時代にはもう戻りたくないものだ。